鼻緒の挿げ替え

今回は鼻緒の挿げ替えのご依頼についてです。

 

 

こちらの草履は見た目はなんともなさそうなんですが、よく見ると・・・

 

 

足の甲の接する鼻緒の裏の部分が合皮だったため劣化が起きていました。

 

草履の台と鼻緒の表部分だけ本革だったというわけです。

「本革草履」と誤解を受けやすいちょっとズルい草履です(-_-;)

 

ただ本革の草履の台はまだまだ長い間ご使用いただける状態だったので

 

 

こちらの本革の鼻緒を挿げることにしました。

こちらの鼻緒は前坪と裏面が生地になっておりますので、足の当たりが優しく劣化なども起きません。

 

うんしょ、うんしょと挿げ上げること20分・・・

 

このようにお気に入りのデザインは損なわずに半永久的にご使用いただける草履に修理いたしました。

 

 

こちら石川県金沢市ではこのような無地調の草履を選ばれる方が比較的多いような気がします。

 

草履というものは草履の台がオール本革であれば、鼻緒を挿げ替えるだけで受け継がれる着物と同様に、一生履き続けることができる履物となっております。

少しの出費とはなるかと思いますが、草履を選ばれる際には草履の表の「天」も、横の「巻き」も、裏側の「底」部分も本革の台を選ばれることをオススメいたします。